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SNSマーケティングでの薬機法・景表法トラブル!インフルエンサー活用時の注意点

インフルエンサーを活用したプロモーションは、多くの消費者にリーチできる重要なマーケティング手法です。しかし、投稿内容が薬機法や景品表示法などに違反し、企業やインフルエンサー自身がトラブルに巻き込まれるケースもあります。
そこでこの記事では、インフルエンサーを活用したSNSマーケティングで気をつけるべき薬機法・景品表示法のポイントや、企業が取るべき対策について解説します。
インフルエンサー投稿の管理が重要な理由
インフルエンサーは「個人的な体験」をもとに発信することが多く、広告であることの表記が抜けてしまいがちです。
また、体験談は実際に感じたことをそのまま表現する傾向があるため、薬機法や景品表示法に抵触しやすいというリスクもあります。
例えば、以下のような効果を保証するような内容や医薬品的な効果の表現は、事実であっても薬機法違反です。
- 「ハリが出た」→化粧品の56項目の効果効能の範囲内でも、効果の保証に当たる
- 「シミが消えた」→化粧品の56項目の効果効能の範囲を超えている
そのため、投稿内容を適切にチェックする管理体制がないと、広告主が行政処分を受ける可能性が高まります。また、ステマによる炎上リスクにも要注意です。
ステマ規制とは?
ステマ規制とは、広告であることを隠して個人の意見のように宣伝する行為を取り締まるルールのことを指します。そのため、企業から依頼されて行なうSNS投稿には「PR」や「広告」などの表記が必要です。
ステマ規制に違反した場合、広告主には景品表示法違反にあたるとして措置命令や課徴金納付命令などのペナルティが課せられる可能性があります。
(参考)消費者庁 ステルスマーケティングに関するQ&A
ステマ規制についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
内部リンク:知らぬ間に違反?景表法におけるステマチェックの重要性と最新対策
ステマ認定リスクについて
ステマ規制は、商品やサービスを供給する広告主が対象であり、企業から依頼をされたインフルエンサーは対象外です。
しかし罰則がないだけであって、インフルエンサーにもリスクはあります。なかでも大きなリスクが、炎上によって信頼を失うケースです。実際にインフルエンサーや芸能人が仕事や信頼を失ったケースとしては、オークションサイトをめぐるステマ投稿があります。
このステマ投稿が原因で、複数の芸能人が炎上し謝罪に追い込まれ、その後の活動に大きな影響が出ました。
このようにステマは、広告主とインフルエンサー双方のブランドと信頼を大きく損なうリスクがあるため、避けなくてはなりません。
SNSガイドラインの作り方
SNSマーケティングにおいてステマ規制に対応するには、SNS投稿のガイドラインを作成し、インフルエンサーと共有することが大切です。ここでは、ガイドライン作成の具体的な手順や押さえておくべきポイントを詳しく解説していきます。
ステマリスクの共有
ステマ違反を防ぐためには、事業主だけではなく、インフルエンサー側にもステマのリスクを共有し理解を深めてもらうことが大切です。ステマに対する認識が十分でないインフルエンサーも少なくないため、基本的なルールやリスクについて、丁寧に共有することが求められます。
ガイドラインの作成
インフルエンサーに共有するためのガイドラインは、分かりやすくシンプルにすることが大切です。多くの情報が書かれていると理解するのに時間がかかり、結局守れないというケースが出てきます。
そこでガイドライン作成では、以下のポイント3つを押さるのがおすすめです。
- SNS投稿時に必ず明記すべき表現をA4で1枚にまとめる
- 投稿時のハッシュタグや注釈などをまとめておくと投稿する時に迷いません
- 例えば「#モニター」や「#タイアップ」など、記載して欲しいハッシュタグをまとめておくのがおすすめです
WOMJでは、便宜によって以下のようにハッシュタグを使い分けることが推奨されています。

また製品ごとに必要な注釈を指定することも大切です。例えば美白美容液(医薬部外品)の場合、「※美白とはメラニンの生成を抑え、シミそばかすを防ぐ」といった注釈を記載しましょう。
薬機法のNG・OK表現を言い換え表現と共に一覧表にして、A4で2ページ程度にまとめる
以下のように、NG・OK表現を対比して記載するのがおすすめです。
- NG表現:毎日使っていたらニキビが治りました
- OK表現:毎日のスキンケアに使っています
- NG表現:肌にハリが出てきました
- OK表現:モッチリした使い心地でした
薬機法NG表現についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
内部リンク:薬機法リスクを回避しよう!NGワードの確認と広告チェックAIの設定方法
投稿する際の例文を共有する
以下のように例文を共有すると、迷わずに投稿できます。
【例文】物品の提供だけを受けた場合
しっとりした使い心地で、ベタつきにくいところが気に入っています。みずみずしいテクスチャーで、香りもいいので、毎日のスキンケアにピッタリです。#協賛
いずれも資料を見るだけで分かるように、シンプルに作ることが大切です。
薬機法のNG表現は細かく書くと量が多くなるため、健康食や化粧品ごとに表を分けて作り、よくあるNG表現をメインにまとめましょう。不明点を個別で相談できるように担当者の連絡先を併記すると、違反リスクを軽減できます。
投稿前のチェック
ガイドラインを作ったら、投稿前のチェック体制を整えることも大切です。必要な表記が抜けていないか、ガイドライン違反の表現が含まれていないか、細かい部分をチェックする担当者を決めましょう。
社内ルールとして投稿前のチェックを義務付け、チェック済みの投稿がどれなのか、管理することが大切です。
注意点を押さえてSNSマーケティングを活用しよう
SNSマーケティングに取り組む上で、薬機法や景品表示法を守ることは今や必須です。違反が発覚すると、広告主にもインフルエンサーにも大きな影響が出ます。
だからこそ、広告主にはガイドラインの作成と、投稿前のチェック体制の構築が急務となっています。
またチェック担当者の負担を軽減するには、AIによる自動チェックツール「広告チェックAI」の導入もおすすめです。社内の運用体制を整えたうえで、SNSマーケティングを実践していきましょう。
AIを搭載した広告表現チェックツールにURLや画像を入力するだけで、
法令
(薬機法、景表法など)
に抵触しているかどうかを瞬時に確認し、
言い換え文章を出力。

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